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ORIGINAL- 一次創作 -

​一次創作の小説、イラスト置き場

いつかふたりは思い出す

渡部聖と渡部菜々香
戦後10年程経ったとある山と海の合間にある家にて紡がれる夫婦の物語

全年齢/聖と菜々香の住む家の庭には、ハーブや少しの野菜、花が植えられている。台所から香る甘い匂いに聖は仕事の手を休める。庭に視線を向けると、ローズマリーに何匹か蜂が止まっていた。

春が訪れたふたりの庭の話。

滔々流れるあの場所で

全年齢/ある日、聖は玄関から聴こえてくる話し声で目が覚める。起き上がって部屋から出てみれば、丁度来客は帰ったところらしかった。「沢山頂いたので、冷やしに行きませんか?」そう言って見せられたのは笊いっぱいの夏野菜と、小川の水にさらすための籠。

夏が訪れたふたりのお気に入りの場所の話。

のどか日和、秋日和

全年齢/「明日、少し遠出するか」聖がなんとなしに声をかければ、菜々香は小さなあかりで読んでいた本から顔を上げた。「いいですね、どこに行きますか」「紅葉の季節だから、紅葉狩りにでも」「それじゃあお弁当でも持っていきましょうか」嬉しそうに目を細める菜々香は、栞を挟んで本を閉じた。

秋が訪れたふたりの小旅行の話。

寒凪の空の下

全年齢/「沢山生ったなぁ」「生りましたねぇ」庭の隅に生えた柚子の木を2人で見上げる。木いっぱいに生った熟した柚子を籠に採ると、ほんのり甘い香りが漂った。「今日は柚子風呂にするか」「せっかくだから、沢山浮かべちゃいましょうか」

冬が訪れたふたりの密かな楽しみの話。

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